りうりうさん日乗

ほとんどフマジメときどきマジメ。 漫画やら映画やらスポーツやらをつらつらと。

カテゴリ: スポーツ

岡田彰布著 プロ野球構造改革論を読む。



岡田さん、これまでにもいろいろ本を出してるが、
それにも出てきたエピソード。

監督は試合前にやることはたくさんある。
試合前にランニングしてる暇などない。

芝生のコンディションに風向き。
岡田さんは監督時代、試合前に外野を歩いて
ノックバットで細かな芝のボール跡を修復していた。

すごい。そこまで緻密にやっていたのか。
どんでんさん、現役、監督時代と理論派ってことは
噂に聞いてましたが侮っていました。
(ひとえに見た目のせいです)

芝の速さを確かめ、打球の速さを確認していた岡田さん。

しかしこういった試合前の準備の話えは必ず、

「グラウンドは健康ランドとは違う」

とか、

「練習前の球場で自分のために、汗を流す指導者がいる。
 ・・・(中略)・・・阪神にもそんな監督がいたらしいけど・・・」

と必ず岡田さんの後に阪神の監督になった真弓氏への
皮肉を入れるのである。

他にも、選手会長時代の古田のやり方に違和感を
あらわしたり、
(野村克也氏も古田はお歳暮を贈ってこないと
 怒っていたが、ドライさがあれなのか)

衣料メーカーに球団譲渡が持ちかけられてた話を
暴露したり、
(ユニクロが千葉買収ってのはスポーツ紙にも
 出てたが信憑性あったんだね)

野球ファンなら喜ぶ小ネタをふんだんに盛り込んだ本書は、
野球ファンの酒の肴に最高の本なのであった。

しかし、福留を私ならとらない、と書いて、その理由を
本書を読めばわかる、と書いてたのに、
そういう結論ていうのはちょっとあれじゃないだろうか。

ちょっとあれな理由は、本書を読めばわかります。

人は見た目が9割。

球界きっての理論派。解説者時代の落合が、
キャンプで唯一長時間話し込んでいたという人物。

早稲田大学野球部で1年秋からレギュラー。
大学球界で大活躍し、ドラフトの目玉で阪神に入団。
阪神でも優勝した1985年には3割4分2厘、ホームラン35本。
打点101とすさまじい成績を残した男。

阪神監督時代にも初年度の4位のあとは、
優勝、2位、3位、2位とAクラスを確保。

オリックスでは監督して結果を残せなかったが、
アマ、選手、監督での経歴に加え、
解説者としての評価も高い。

しかし、あだ名は「どんでん」。

もし見た目が高橋由伸ならば。
見た目が鳥谷敬ならば。


おそらくプリンスとして歩んだであろう野球人生。
もっと違った扱いがあったかもしれないが、
見た目もさることながら、
あの話し方だからこそのどんでんさんなのだろう。

ネタにされてるとわかりつつ、
あほの坂田とCMで共演してしまう岡田さん。

そして皆、だからこそ、どんでんさんが大好きなのである。

そんなどんでんさんの新刊、

「プロ野球構造改革論」

が出た。

アベノミクスの時代に構造改革。
構造改革の弊害が出てきてる時代になぜ、とは問うまい。
プロ野球もまた、小手先だけの改革では
どうにもならない時代に来ているのかもしれない。

前回のWBCの盛り上がりの時も、観客動員に
影響したのは1か月程度だったという。

プロ野球がいつの間にか国民的話題から遠ざかって久しい。
(カープ女子とか話題だけど)

しかし「構造改革」と銘打っておきながら、冒頭、

「2014年のシーズン、阪神ファンから一番多くの質問を受けるのは、
 前年にカブスから入団した福留孝介のことだ。

『岡田さんが監督なら、福留をどう使いますか?』

そう聞かれても、答えようがない。使うも使わないも、私が監督なら
福留は最初から獲っていない。なぜなのか。
この本を読んでもらえばわかる」

というのはずるくないか?これは買って読むしかないではないか。
(基本岡田氏の最近の著書は全部買ってるけど)

しかしどんでんさん、定期的に著書が出てるってことは需要が
あるってことなんだろうなぁ。

僕はこれからもどんでんさんについていきます!

マンモス西「おっちゃん、あかんあかん」
丹下団平「黙っとれ、西」

名作「明日のジョー」の一場面。
中学生だった僕らは、たわいもないチャレンジの時、
(たとえばコーラの一気飲みとか)
このセリフを言っては盛り上がっていたのだった。
(我ながらしょうもないな)

でも、明らかにやりすぎな時、笑えないときは
なんて言ってたんだろうか。

「それは無いわぁ」

とか、

「それあかんやつやで」

とか言ってた気がする、急に冷めた感じで。

で、何の話かというと、Jリーグでふたたび起きた差別事件である。

マリノスサポがレナト選手に向かってバナナを振って揶揄。
これはやばい。あかんやつである。
だいたい日本人には黒人を揶揄する、という感覚はあまりないので、
海外の真似だろう。

「俺、ここまで危険なことできるんぜ」

と一人の若者が暴走した結果、振り返れば誰も称賛してないどころか
ドン引きで、

「何してくれてるんだよ」

とまわりが切れてる、というのが今の状態といったところだろうか。

昔数学者のピーターフランクルが、

「ユダヤ人にとって日本ほど住みやすい国はない。
 日本にユダヤ人差別はない。興味がない、知らないというのが
 原因だと思うけど」

とか言っていたが、今回の事件も無知故に起こってしまった。
熱いサポーターなら、海外での問題の大きさを
知らないわけではな無いだろうに。
ただただ残念である。

しかし、ここぞとばかりにマスコミに大きな記事が出、果ては
海外の新聞に載りました、という記事を重ねて紹介したりしてる。
Jリーグにとっては大きな痛手。

クラブ側としては防ぎようがない、ある意味テロのようなものだけど、
どっかで個人に対して損害賠償請求して、
差別案件はやばいってのをはっきり示さないと、
また起こってしまいそうな気がする。
入場禁止とか、それとは別の次元の対応を望みたい。

で、Jリーグ側が試合開始前に啓発VTRを流すとかもしそうだけど
(すでにしてるかもしれないけれど)
それには是非前園さんを起用して、

「差別、カッコ悪い」

とやってもらいたいなぁ。

今年の甲子園の三大事件といえば、

①おにぎり女子問題
②スローボール論議
③ラガーさんの偽物現る

でいいんだろうか。

あとあげるとすれば(ってまだ甲子園やってるけど)

大量点差で盗塁

ってのもあるか。

でもまあ結局問われてるのは、

「高校野球らしさ」。

皆の脳内にあるあれだ(ラガーさん除く)。


で、僕の中の高校野球らしさっていえば
一塁へのヘッドスライディング。

世界の盗塁王福本豊が、

「一塁へは駆け抜けたほうが早い。
 一塁へのヘッドスライディングは怪我の可能性もある。
 百害あって一利なし」

と言ってるあれだ。
(福本豊はプロに言ってるわけで、
 高校生はまた別かもしれないが)

実際ヘッドスライディングするために
一塁手前でタイミングとってたりするんだよなぁ。
(僕はあれを見ると福本豊の言葉が思い出されて
 残念な気持ちになる。あと福本豊は走塁に関しての
 コメントが本気すぎることも思い出されて
 うれしい気持ちにもなる。)

まあ最後のバッターが内野ゴロでヘッドスライディングして
ゲームセットなんてのはいいと思いますけどね。
最後打ち上げて終わるよりもらしくていいいし。


高校野球なんて観客のためじゃなく自分のために
やればいいと思うけど、寄付だったり、
全校生徒全員応援に駆り出されたりと否が応でも
周りをまきこんじゃうから、
自然と期待に応えようと、思わず頭を丸めたり、
さわやかになったりしてしまうのか。

しかし主催の朝日新聞。
あふれる美談の同調圧力に、軍靴の足音を聞いてもよさそうだけれど。



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37歳にもなると、新入社員の部下というのがやってくる。

今年は26歳のでかい剣道男子。
剣道をやってるってことでとりあえず

「六三四の剣」

の話をしてみた。

「だ、大学の部室にありましたね・・・」

・・・不発である。
その後やはり会話は続かず、
もう僕の中の剣道ネタはこれしかない、とばかりに、

僕  「これからは君のこと
    ビッグ・ザ・武道と呼ぶよ」
新人 「?ビッグ・ザ・武道って誰すか?」
僕  「・・・そりゃあ、ネプチューンキング
    のことだろ!」


とやはり空回りしたのであった。


昔は野球の話をしてれば成立する時代があった。

10年ほど前、ある先輩との酒席で会話する機会があった。

当時僕は27歳。先輩は37歳で、
今の僕と同じような関係。

酒も進んだある時、先輩はこう言った。

先輩「実はね、僕は原辰徳が好きだったんだ」

阪神ファンが多い土地柄。
そこにエイトマンファンをカミングアウトする先輩。

しかし野球が社会共通の話題で無くなりつつあったころの話、
誰も食いつく人がいなかった。

そこで僕は、

僕「でも原って点差が開いてる時にソロ打って
  喜んでるイメージですよね」

と酒も入ってるせいもありぶっこんで見た。

顔が曇る先輩。

やばい。

やりすぎた。

僕「で、でも、やっぱあの時代エース級が全部巨人に
  あてられて、それで20本打ち続けたってのは、
  やっぱ偉大ですよね」

少し和らぐ先輩。

僕「それに、結局吉村だと思うんですよ。
  吉村が4番を打てたはずなのに・・・」


先輩「あっ、わかってくれてるねぇ。
   でもそれ言うと栄村がさ・・・」


先輩の心をつかんだと見た私はここで畳みかけた。

僕「札幌円山球場ですね(にやり)」

ここで二人は握手を交わし、80年代の古き良き
プロ野球を語りあかすのであった。
(ほぼリアルタイムではないので知識をフル動員したが)


しかし今思うと世代の違う野球好きが出会って
喜んだってだけの話ですね。

でもその後仕事がしやすくなったのは確かな話。


で、今の私と新人ですが、
今やってるハリウッド版ゴジラの話をしていて、

「子供のころゴジラ対ビオランテ見ました」

なんて新人がいうのでひとしきりゴジラの話。

しかし平成ガメラシリーズを見てないっていうんで、

「それはダメ。平成ガメラはみなきゃ」

と注意してみたが、

見ないんだろうなぁ、

仕事に何の関係もないし。

でももし新人が見てきたら、きちんと会話しなきゃいけんで、
もう一度借りて見とかなきゃなぁ。

接待ガメラ。あるのかないのか(たぶん無い)。

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