「人口減半端ないって」

サッカーファンならずとも、こう言わずにはいられないだろう。
巷で話題の「地方消滅」。
とにかく人口が減って大変だ、という話だ。



合計特殊出生率1.43。単純に男女一組で子供を作ると考えると、

2→1.43

となるので、そりゃあ人口はどんどん減る。
実際に人口を維持するにはそう単純じゃなくて2.07ほど
いるらしいのだが、とにかく日本はこれからどんどん人口が減っていって、
2100年には4959万人まで落ち込むと推計されている。
こりゃやばいよね、というわけだ。

さらに、東京は地方からの人口移動で成り立ってるので、
地方の若者が減ると当然東京の人口も減る、
はっきりいってやばいです、
と警告する本書は大ヒット。
2040年に人口が一万人を切る自治体を「消滅可能性都市」とか言ってるんだけど、
その言葉も独り歩きして、今ちょっとしたブームになっている。
新聞にも人口減少社会に関する識者の提言、なるものが載ってたりとか。

これだけ話題になると、いろんなところから反論も出ている。
現状分析、問題提起はいいのだが、その解決策がダメというやつだ。

実際、地域再生の策として出てくるのがコンパクトシティだの産業誘致、
産業開発といった従来の枠組みを出ておらず、いかにも政策提言、
といった感じ。

例えば婚外子についてはほとんど触れていないが、
別に結婚なんてせずに産みたい人がいれば安心して産めばいい、
国が子供を責任もって育てるようにすべきだ、
なんてことは決して言わない。
北欧の女性政策、子供政策が労働政策であることが有名なので
知らないわけもないのだが、そのあたりはさらりと流す。
年間300万人のオーダーで人口が減少するので移民は無理、
ということは忘れないのに。

というわけで、処方箋にはいささか疑問の本書も、
問題意識を広める、という点では大いに成功し、
その役割を果たしたといえるだろう。

でも、結局は仕事があるかどうか、なんですよね。

地方は住みやすい

これは今さら言わなくてもわかってる。
地方ったって山の中で暮らすわけじゃないんだし。
東京なんて飛行機に乗ったらいけるしね。

果たしてどうなっていくのだろう日本。
婚外子が増えたっていいと思うのだが。
でもその前に結婚しなきゃいけないか・・・・